似た形
縦型で上下方向に弦を張っていて、弦の長さに対応して美麗な曲線を描いている。
この3種類の楽器は背が高く、似た形をしている。鍵盤を操作して弦を鳴らすのも同じ。
でも、「生まれ方」が違うんだね。
◆ 元はハープシコード
クラビツィテリウム clavicytherium |
クラビツィテリウムは、ハープシコードを縦型にしたもの。ハープシコードは長い弦を張ってあるので縦型にするととても背が高くなる。
配置した時の床面積を小さくするために作られた。地震に注意しなければならないほどノッポだ。
縦型にしても、弦をひっかいて音を出す仕組みは同じ。
◆ 元はグランドピアノ
ジラフ ピアノ Giraffe Piano |
その昔、ピアノといえば、現在でいうグランドピアノだ。長い弦を床と平行になるようにはってある。
縦型にすれば、置き場所が小さくて済む。首が長いキリン(ジラフ)のようだということで、この名がついた。
19世にはいってから、家庭で使われるピアノとしてコンパクトな縦型のピアノがいろいろ考案されたという。
◆ 元はハープ
クラビ・ハープ Clavi Harp |
ハープを鍵盤で演奏できるようにした。
Clavi といのは鍵盤のこと。そのまんま、鍵盤付きハープというわけだ。
ハープの「鳴らせ方」を引き継いで弦をはじいて音を出すのはもちろんだが、面白い仕掛けも取り入れている。
その仕掛けは、弦長の真ん中を軽く押さえて1オクターブ高い音を出すカラクリ(いわゆるハーモニックス)が組み込まれているんだ。
残念ながら、これらのユニークな楽器は、現在では博物館なんかで展示される古楽器として扱われて存在になってしまった。