2020年3月10日火曜日

13本の弦

箏のボディは桐の木をくり抜いた長い箱状の構造で上部はアーチ状になっている。横幅は180cm~190cmほど。
弦は13本で、伝統的には絹製だけど、あつかいやすい合成化学繊維が使われることが多い。
右手の親指、人差し指、中指に爪(筝爪)を付けてはじく。
13本の弦 箏


箏と琴はどちらも「こと」と読むが、本来は異なる楽器だ。
 箏と琴

「こと」と呼んでいる楽器は箏(そう)であって、柱(じ)と呼ばれる小片(いわゆるブリッジ)の位置を調整してチューニングを行う。1本1本の弦は固定された音程になっていて音の数だけ弦がある。
ただし「押し手」といって弦の張りを強めることによって音程を変える演奏方法があるので完全に固定されているわけではない。

一方、琴(きん)は、指板、楽器の表面に弦を押し付けて弦長を変化させ音程を変えることができる。つまり、それぞれの弦で音の高さを変える演奏法ができる弦楽器である。
ただ、琴はとても幅の広い意味を持ち合わせており、弦楽器全体を表す言葉でもある。なおかつ、鉄琴や木琴のように弦楽器以外でも使われる。

日本の「こと」は箏と書くのが正しいが、琴は弦楽器すべてを表すこともあるので、箏は琴と書いても間違いではないようだ。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ