バスク地方のドンキョーナとチュラ |
長方形の箱型弦楽器はドンキョーナ。腕に抱えてスティックで弦をたたき、リズムをとって和音を鳴らせる打弦楽器だ。打弦楽器といってもメロディーを奏でるのではなく、太鼓のようにバンバンとたたくので「弦鼓(string drum)」という呼び方もあるようだ。
右手に持っている笛はチュラ。片手笛なので穴は3つほど開いてるだけ。ドンキョーナの伴奏でメロディ担当。
ドンキョーナとチュラはいつもセットになっていてイベントがある場所でダンスの伴奏などに使われていたという。というのも、ドンキョーナとチュラは、15世紀ごろに流行のスタイルであって、音響機器がいつでも手に入る昨今、すたれてしまってもいたしかたないかも。
古くそのむかし、同じ15世紀頃、ヨーロッパ各地では、ドンキョーナのような打弦楽器ではなく、太鼓を叩いて笛を吹くという形態の演奏が流行っていたそうだ。