2011年12月4日日曜日

カーヌーン

トルコ、イラク、サウジアラビアなどのアラブ圏で使われている撥弦楽器。
台形の木の箱に80本近く弦を張ってある。弦はガット(ナイロン)で3本づつの組みで同音でチューニンされている。弦をはじく楽器で3本の複弦というのは珍しい。
チューニングピンの近くには小さなペグが付いており、左手で操作して微妙な音程を作ることができる。日本の琴(箏)も左手で音の高さを調整するが、操作方法は違うにしても音の表現方法はちょっと似ている(かな)。フィンガーピック(とは呼ばないのだろうけど)を使うのも琴と似てるし、トレモロ演奏も多用したりするんだね。音質もなんか琴だね。ナイロン弦だからだろうね。金属弦ならキンキンした音になる。
カーヌーンの音響箱は薄っぺらだ。だから、テーブルに置いて演奏したり、膝(ひざ)の上に載せてでも演奏できる。

ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ