2021年10月3日日曜日

西アフリカのハープ

 ドンソ・ンゴニ
カメレ・ンゴニ

アフリカには「ンゴニ」と呼ばれる弦楽器がいろいろある。
ネックに弦を押し当てて弦長を変えるリュート形のンゴニもあるが、「ドンソ・ンゴニ」と「カメレ・ンゴニ」は大きな皮張り音響箱を取り付けたハープ形弦楽器。


ドンソ・ンゴニ Donso Ngoni
ドンソ・ンゴニ Donso Ngoni
ドンソ・ンゴニは、マリやギニアなどで使われてきたの伝統的な楽器。
"Donso"には、狩猟の意味があって、ハンターの儀式で武勇伝を語るための伴奏楽器として使われてきたようだ。



カメレ・ンゴニ Kamele Ngoni
カメレ・ンゴニ Kamele Ngoni
カメレ・ンゴニは、比較的新しくこれは新しく1960ごろ改良され作られたもの。
"Kamere"は 若者という意味があるらしい。英語では young man's harp という愛称もある。
弦はナイロンを使ったりチューニングには糸巻き機構を使っている。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ