2021年7月6日火曜日

中東の弦楽器

中東の伝統的な弦楽器 

音響箱に多数の弦を張ってある

カーヌーン Qanun (Kanun) は弦をはじく
カーヌーン Qanun (Kanun) は弦をはじく
カーヌーンは、中東アラブ音楽で伝統的に使われる撥弦楽器(弦をはじいて音を出す)。イランやトルコなどで愛用されている。
西洋音楽には無い、半音よりさらに細かい音程を出すため各弦には音程を微調整するためのペグがついている。



サントゥール Santur は弦をたたく
サントゥール Santur は弦をたたく
サントゥールも中東で使われている打弦楽器(弦を叩いて音を出す)。弦を叩くためのバチはメズラブ(Mezrabs)と呼ばれ、人差し指、中指の間に軽く挟んで持つ。
サントゥールは、現在のイランで生まれ、その名前はペルシア語で百個の弦を意味するという。
打弦楽器は、ヨーロッパ、インド、東アジア、アメリカ大陸にも存在するが、それらの楽器はおそらく、このサントゥールが世界中に伝わったものだと思われる。




ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ