2021年1月27日水曜日

アルタイ・ヤトガ Altai yatga

 アルタイ・ヤトガ(または アルタイ・ヤタガ)は、12世紀ごろまで使われていたという小型のハープ。現在でも復活して演奏されているが、当時の楽器を模倣して作ったもの。

アルタイ山脈あたりの遊牧民が使っていたということでこの名前がついたという。アルタイ山脈からは離れているがモンゴル高原の遊牧民も愛用していた。

アルタイヤトガ Altai yatga (yatuga) /モンゴルの伝統的な古楽器
弓矢の弓から楽器として発展したとされる弦楽器は弓形ハープ(bow harp, arch harp)として総称される場合があるが、アルタイ・ヤトガも弓形ハープの形状をしている。
支柱の先端には山羊の頭が彫刻されており、角もデザインに組み込まれている。
ちなみに、「Yatga」は、琴とかハープなどの弦楽器を指す言葉。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ