2019年3月25日月曜日

çeng

çengは、もともとトルコあたりの楽器で、カスピ海周辺から中央アジアに広がった古代のハープ。
çeng ceng チェン : アジアのハープ

全体がL字形をしていて、縦部分が共鳴胴になっている。「⊿形」ではなく「L形」ということは、端っこを支える柱がない。
çeng の この形状は コーカサス地方の Changi と呼ばれているハープも同様だ。さらに東へも伝わり中国では箜篌(くご)という名がついている。
時代は変わり、復活した çeng は、機械式の糸巻きや、柱を追加して強度を上げたハープになっているものもある。



ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ