2011年1月9日日曜日

トンコリ

アイヌのトンコリトンコリは樺太(カラフト)や北海道のアイヌの伝統的な弦楽器。
弦の数は決まっていないが、基本的に5弦であり「5弦琴」とも呼ばれる。開放弦で演奏するので5種類の音しか出ない。

もともとチューニングも一定ではないのだけれども、新しい奏者は4度に合わせているようだ。つまり、低い音の5弦から順番に A-D-G-C-F となる。伝統的なトンコリの弦は動物の腱(けん)を使うが、最近では三味線の絹糸弦を使っている。

各部分の呼び名は人体の名前からとられていて「頭」「首」「耳」「胴」となど呼ぶ。耳はチューニングペグだね。「脚」は先っちょの細い部分。弦を止めるテールピースは「陰毛」だという・・・・なるほど。胴の中心部には小さな穴が空いていて、それは「へそ」だ。へそ穴にガラス玉を入れるとトンコリにタマシイが宿るという。
ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ