2021年12月6日月曜日

西アフリカのハープ

 プリュリアーク pluriarc

プリュリアーク pluriarc (アイロムブック)
 プリュリアークは 西アフリカで使われているハープ。
 マリやブルキナファソで愛用されているが、これらの国では多くの言語が存在するので、この楽器は現地の言葉で地域ごとにそれぞれの名前で呼ばれている。ただ、マリもブルキナファソもフランス語が公の言葉としているため、フランス語の pluri-arc として名前で紹介されている。
 pluri-arc は、「複数の弓(弧)」という意味で、名前の通り、グルリと曲がった棒が複数取り付けてある。この棒は木材や葦を使っている。一本一本の弦をそれぞれ一本一本の棒で支えているので弦の数と棒の数は同じだ。
 この構造では、弦の張力が安定せず、チューニングに苦労するだろうにと思われるが、事実チューニングはとても難儀らしい。
プリュリアーク pluriarc マリなど西アフリカのハープ。
本体ボディの形状も 弦の数も標準化されているわけではないので、地域ごとに大小様々なプリュリアークが存在する。
金属板に小さな金属リングをはめ込んだジングルを棒の先に取り付けて、パーカッション的なビビリ音を付加させるものもある。
The pluriarc is a stringed musical instrument of West Africa.
It has a hollow body and several curved, pliable necks made of reeds or tree branch.




ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ