2015年4月1日水曜日

ベゲナ

楽器演奏のイラスト。エチオピアのベゲナ(ベガンナ)
エチオピアのベゲナ
大きなハープである。
エチオピアの民族楽器との表現があるが、一般民衆の楽器というより、上流の人々の高貴な楽器のようだ。

分類では総称してハープとして扱われるが、オーケストラなどで使うグランドハープとは少し形状は異なる。ベゲナの形はリラだろう。
リラは、共鳴胴本体と平行に弦が配置されていて、2本の柱の頂上にある横木に弦が取り付けられている。
リラ形のハープは、古代より西アジアやエジプトに多くみられるが、エチオピアのベゲナはでっかい。
でっかいので弦が長く、皮張りの共鳴胴も大きいので低音が鳴り響く。
唄の伴奏として使われるが、低音のアルペジオで歌う楽曲は特別な趣がある。
ベガンナとも。
ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ