2014年6月2日月曜日

バー・チター

東南アジアのバーチター
バー チター
カンボジアのアンコールワットにはバーチターを演奏する人の彫刻がある。遠い昔、狩猟の弓矢の弓から生まれたと云われる弦楽器。最初は弓そのものを楽器にしたのだろう。そして、棒に弦を張り、ヒョウタンなどの共鳴器を取り付けて、音を出す専用の器物となり得たのではないか。

東南アジアにはこのような楽器(総称してバー・チター)がある。
タイのピンピア、ベトナムのブロなど。
そしてインドネシアのスラウェシ島にも同様のバー・チターがある。この楽器は海洋を航海することに長けた人たちがインド洋を船で渡り、遥かマダガスカル島にまで持ち込んだという。マダガスカル島にはスラウェシ島とほぼ同じ形状のバー・チターがある。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ