2014年5月5日月曜日

プリュリ・アーク

プリュリ アーク Pluriarc(アフリカの弓型ハープ)
プリュリ・アーク
弓型のハープ。
この形のハープは、音響ボディに弓のような棒をはめ込んだ・・・のではなく・・・「狩猟の弓」が元であり、その弓はすでに楽器としての機能を持っていたが、ヒョウタンの共鳴胴を付けるなどして、楽器固有の器具にした。
これが弓型ハープ。先に狩猟用の弓ありきである。

エジプトも含めてアフリカ大陸には、これらの種類のハープがたくさんある。そんな中でちょっと変わっているのが、マリ共和国で使われている、このプリュリ・アーク。
弓型ハープは、1本の弓棒に数本の弦を張ってあるのが定番の形なんだけど、プリュリ・アークは弓棒が複数あって、それぞれ弓棒1本に弦1本という構成。
そもそも Pluri arc は「複数の弓」という意味であり、これはフランス語だ。マリ共和国はフランス語圏でもあるため、だれかがフランス語名を付けたのだろうな。古来よりの現地の名称があるのだろうけど、Webで調べたけれども Pluri arc しか見つからなかった。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ