2020年12月10日木曜日

鍵盤を押さえて弦をはじく

 チェンバロ Cembalo

チェンバロ(ハープシコード)
二段鍵盤のチェンバロ

英語圏では ハープシコード Harpsichord という名称が使われているようで、日本でもハープシコードと呼ばれるほうが多いかもしれない。
鍵盤を押し込むと内部に仕込まれたテコになった構造を介してプレクトラム(爪)が弦をはじく。
この構造上、音の大きさを調整しにくい。鍵盤を強く押さえても弱く押さえても似たような音量になってしまう。
ちなみに、ピアノは 弦をハンマーで叩くので「ピアノ(弱)の音も フォルテ(強)の音」も出る。ピアノという名称は(省略されて)ここからきている。

チェンバロは、ピアノが開発されてお余り出番がなくなってしまったが、弦をはじくということから独特な音色が今でも好まれており、ポップスなどの楽曲にも使われている。
色んな音色を出せる電子楽器でもチェンバロ(ハープシコード)の音色が設定できるようになっている。鍵盤の楽器としては、ピアノ、オルガン、チェンバロは定番音色なんだね。




ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ