2022年10月10日月曜日

「音楽の稽古」というタイトルの絵画

 ヴァージナル virginals

「音楽の稽古」は、ヨハネス・フェルメール作の油絵。

英語では "The Music Lesson" オランダ語では "De muziekles" で、直訳すれば「音楽の稽古」になるんだろうけど、なんか軽くて幼稚な感じだね。まあいいか。

ヨハネス・フェルメールの音楽の稽古
音楽の稽古をイラストに描きなおした

さて、女性が演奏しているのはヴァージナル。ヴァージナルは、弦をはじいて音を出す。鍵盤を押すことによって弦を弾く構造になっている。ハープシコードも同じ仕組みで音を出すが、ヴァージナルは長方形で横型。
小型なので、一般の家庭でも使われたようだ。
ちなみに、手前に描かれているチェロみたいな楽器は(おそらく)ヴィオラ・ダ・ガンバ。ヴィオラ・ダ・ガンバは、フェルメールの絵画にたびたび登場する。
(上のイラストは、原画写真をイラストに模写したものです)

The virginals is a keyboard instrument that produces sound by plucking strings.. It was popular in Europe during the late Renaissance and early Baroque periods.
The mechanism of the virginals is identical to the harpsichord's, in that its wire strings are plucked by plectra mounted in jacks. 
(The illustration above has been redrawn as a hand-drawn illustration based on the original photo.)


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ