- グースリは、とても古い楽器でありロシアの音楽文化において重要な役割を果たしてきた。
- グースリは、スラブ語(ヨーロッパ中東部からシベリアにかけて使われる言語)で弦楽器全般をさす言葉である。
- 放浪し物語を語る歌手(吟遊詩人)が 語り部の伴奏用として使われてきた。
ロシアの西側で13世紀にはごろは使われていたというグスリ。フィンランドやエストニアに近い地域で、このあたりでは同様の楽器が古くから発達していた。
翼型グースリと形容されるこの頃の楽器は小型で 弦の数は5本から8本くらいだった。
角ばったデザインではあるが、翼の形状をもっている。15本ほどの弦は平行ではなく放射状に張られている。共鳴胴の外形だけなく弦の張り方も翼のイメージを強くしているようだ。
15世紀ごろから現在でも使われている台形のグースリ。弦の数は20本ほどで、多いものでは30本を備えている。
17世紀頃には長方形の楽器が登場し、19世紀には据え置きで大型の鍵盤を持つ楽器が作られた。ハープシコードにオートハープの機能を付け加えたような構造を持ち、鍵盤からの動作で弦をミュートしながら演奏する。