2014年3月10日月曜日

キム

タイのキム
キム khim
キムはタイの打弦楽器。
3☓14=42
3本の弦が1セットになっていて、14の音高があり、弦の総数は42本である。

打弦楽器は、もともと古代より楽器が発達していた西アジアの生まれ。ヨーロッパにもインドにも中国にも伝わり、それぞれの音楽や文化に溶け込んで発達した弦楽器だ。タイのキムは、中国経由で伝わったのだという。
極東日本にも伝来し、日本では「夜雨琴」呼ばれていたが日本で独自に発達して音曲に採用されることはほとんどなかった。

複数の調律された音程の弦を叩いて鳴らすという発想は現在のピアノにも通づる。ピアノの元祖だと書かれていることもあるが、まあそれは短絡した考えだろう。弦を叩くという発想をチェンバロに応用しただけだと思うのだけど、いかがなもんだろう。
ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ