2013年11月2日土曜日

ホイール ハープ

円盤をクルクル回して弦を擦る ホイール・ハープ Wheel harp
ホイール・ハープ Wheel harp
鍵盤楽器である。そして弦楽器である。弦楽器の中でも弦をこすって音をだす擦弦楽器という分類になる。
分類が最初にあって、その中に楽器が作られるのではなく、楽器があるから分類したのであって、こういう楽器は何々楽器と区分できない。無理やり区分する必要もないのだけれど。

ホイールハープはその名の通りホイール(円盤)で弦を擦る。
円盤を回して弦を擦る楽器は西洋では古くから存在している。円盤回しの擦弦楽器として比較的普及した楽器としてはハーディーガーディーがある。ホイールハープはハーディーガーディーを大型化してピアノ式(チェンバロ式というべきか)の鍵盤を取り付けたみたいなもの。とはいえ、そんな単純な置き換え楽器ではなく、重圧な作りや高度で複雑な構造は高い製造技術がなければ生産できないだろう。
鍵盤が円弧を描いて配置されているのが面白い。

これを作ったのは Antiquity Music という米国の企業。伝統ある古風なデザインではあるが最新の楽器であり「商品」として販売されているものだ。

ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ