2013年9月7日土曜日

ダンバウ

ダンバウ(Dan bau / Đàn bầu)
ダンバウ(Đàn bầu)
ダンバウ(Đàn bầu)は、ベトナムの個性的な楽器。世界でも類を見ないユニークな楽器だ。
現在の共鳴胴は、木製の箱であるが、元祖ダンバウはこのイラストのように太い竹筒を使っていた。

まず、演奏方法がユニーク。弦に軽く触れてハーモニックスで音を出す。弦に触れるのと弾くのは右手だけで行う。
そしてもう一つ特徴的なのは、弾力性のある縦棒に弦が取り付けられていること。この棒を操作して弦の張力を変えることができるようになっている。
つまりアナログ的に無断階に音程を変えることができるわけだ。エレキギターにはトレモロアームがついている機種があるが、この機構はすでにダンバウでは実装済だったのだ。

ダンバウを漢字で書くと「弾匏」。日本では古典的な弦楽器を「弾物(ひきもの)」と呼ぶが、ベトナムの弦楽器も「弾」の意味が含まれている。


ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ