2011年12月24日土曜日

オルフィカ

オルフィカ(Orphika)例えば、フィンランドのカンテレに鍵盤を付ける。例えば、ウクライナのバンドーラに鍵盤を付ける。
そうすると、こんな楽器になる。
オルフィカ (Orphika) は、チター・ハープ属に見えないが、共鳴箱に弦を張りつめている基本構造から見ると、チターやハープ(リラ)に属するだろう。
18世紀後半にオーストリアで作られたようで、オーストリア、ドイツを中心にヨーロッパで使われていたが、比較的短い間に人気がなくなり、ヨーロッパの古楽器の一つとなってしまった。

携帯に便利で、ギターのように抱えて演奏もできた。少し大きめのものは、机の上や膝に載せて演奏したようだ。
それにしても、この薄べったい小さな音響箱に鍵盤と打弦アクションをつめ込んであるというのはオドロキである。
現在では電子技術が発達して、軽くて、どんな音でも出せるキーボードがあるので、オルフィカ復活は難しいだろうな。
ハープ属の形

ハープ属の形をよくよく見ると、基本的に「L字形」をしていて、演奏する姿勢によって方向が変わっていることがわかる。
右の図は同じイラストをコピーして右へ左へクルクル回したものだ。

箜篌
箜篌は音響ボディを抱えて弾く。弦は音響ボディから下方向に向かって張られる。

サウン・ガウ
例えばサウンガウは、音響ボディが底面にある。保管する場合には安定した形だね。比較的小さなハープにこの形が多い。アフリカのハープにも、この形があったりするね。

サウン・ガウ
サウン・ガウ

西洋のハープ
グランドハープやイタリア、スペインなどでアルパと呼ばれている西洋のハープは音響ボディを抱えて弾くが、箜篌と比べると上下が逆だ。弦は音響ボディから上方向に向かって張られる。逆三角形で重心が高いので倒れなかちょっと不安。

現在のいわゆるハープにはもう一本支柱が存在する。弦を強く張るほうがいい音がでるので、だんだんと強い弦が開発され、その張力に楽器本体が耐えられるようにしたんだろうね。

アルパ
アルパ