中国のLサイズの『こと』である。弦の数は25本が標準とされる。
こんな昔話があります。
中国に瑟の名手がおりました。そして名手に似合いのとても立派な瑟を持っておりました。
2人の子供がおりまして、2人とも、その瑟を欲しいと言い出し、兄弟で争いまで始めてしまいました。
そこで名手である親父さんは、いたしかたなく12弦と13弦にして2つの楽器に作りかえました。そしてひとつづづ子供に与えたとのことです。
後に、12弦の楽器は朝鮮に、13弦の楽器は日本に伝わったのでございます。 現在の箏の文字には「争(あらそい)」という文字が含まれているのは、この物語が元になっているのです。
たしかに、朝鮮半島には12弦の伽耶琴(カヤグム)、日本には13弦の箏(そう/こと)というロングチターがあるが、以上の話はうまくできすぎているので、『創作なんちゃって昔話』かもしれない。