チターを演奏するアントン・カラス Anton Karas |
アントン・カラスは、チター(zither)のプレイヤー。ウィーンのホイリゲ(Heuriger ワイン専門の店)で演奏中に、映画監督のキャロル・リードに見出され、映画音楽担当者に抜擢された。
第二次世界大戦直後のウィーンを舞台にした『第三の男(The Third Man)』のBGMとして採用された「ハリー・ライムのテーマ」は、世界的名曲として後世に残ることとなった。
この映画を見て感動して世界中で、チター人口が増えたという話があるようだけど、演奏がとても難しいので弾きこなせる人は少なかっただろうと想像する。日本では、ビールのコマーシャルなどにも使われている。
共鳴箱に複数の弦を張った楽器全般をチターと呼ぶことが多いので、チターといってもあれやこれやといっぱい種類がある(日本の箏もチター属)。
アントン・カラスが弾いているのは、伴奏用の開放弦とフレットが付いたメロディ弦が組み合わされたチターで、コンサート・チターとかジャーマン・チターという名で特定される。