ダンバウは、1本だけの弦を持つベトナムの楽器。形状も演奏方法も独特。世界でも類を見ない。
演奏は、右手で弦に軽く触れつつ、はじいてハーモニックスで音を出す。そして左手でレバーを使って弦の張りを変化させて音程を変えることができる。
これで、音程を正しく捕まえて演奏するには相当な技術が必要だろう。
元祖ダンバウはこのイラストのように太い竹筒を使っていた。
難点は音量が小さいということ。とはいうものの、この楽器は大きな会場でみんなに聴かせるためのものではなかっただろうから、室内で一人で、または数人で演奏するのには十分だったのかもしれない。
現在の共鳴胴は、木製の箱でできている。
ちなみに、ダンバウを漢字で書くと「弾匏」。「匏」はヒョウタンやユウガオなど殻のことで、弦を匏に取り付けているところから名付けられたと思われる。